文献紹介13: 細胞シート技術によってスキャフォールドフリーで作る培養肉

細胞シート技術によってスキャフォールドフリーで作る培養肉

 この論文では、ウシ筋芽細胞と温度応答生培養皿で作製された培養肉について報告されています。まず、温度応答性培養皿によって、ウシ筋芽細胞シートを作製することに成功しました。これを10枚積層することで、厚さ1.3~2.7 mmの培養肉を作製し、食感、栄養素について評価しました。温度応答性培養皿上での培養日数の経過に伴って、硬さが向上することがわかりました。また、培養日数による変化はありませんでしたが、従来の牛肉に比べて乾燥重量では含有タンパク質の割合が高いことがわかりました。(R.T)

Ryu-ichiro Tanaka, Katsuhisa Sakaguchi, Azumi Yoshida, Hironobu Takahashi, Yuji Haraguchi & Tatsuya Shimizu
“Production of scaffold-free cell-based meat using cell sheet technology”
npj Science of Food 6, (2022): 41.